クラウドソーシング活用のメリット 3|人件費の変動費化・人的リソースの流動化で実現する、一歩先の企業経営。

2014年10月31日

先行きの不透明な時代を乗り切るための経営手法として、「人」と「人に関する費用」の流動化を考える連載3回目。前回は『バブル崩壊から始まった、固定費を抑えて変動費を高めることでリスク分散する経営へのシフト。』として、リスク分散型の経営について触れました。本稿では時代を戻して、現在の人材獲得と人材活用について考えてみます。

人材不足から派生する採用・教育コスト=「人件費」の増大時代へ突入

バブル崩壊からの日本経済立て直し要因となった「カンフル景気」、2000年代に拡大した「IT景気」、ゼロ金利政策などの影響で日本最長の好景気となった「いざなみ景気」など、時代ごとに経済を押し上げる好景気がありました。同時に、ライブドアショックなどのITバブル崩壊やリーマンショックによる世界的金融危機など、景気変動が激しかったのは記憶に新しいことでしょう。

それが一転、ここ数年はバブル期並みの人材不足。少子化のスピードと人材難に対応するため、企業は人材獲得競争にさらされています。優秀な人材を採用するために、新卒初任給を引き上げる企業も続出。主にソーシャルゲームを開発・運営する企業においては、信じられないような高額を提示する例も話題になりました。新卒初任給を引き上げることで、既存社員を含めた給与水準が上がったケースも多々あります。

特集03

また攻めの人材獲得と反対に、守りの人材流出防止策にも企業は翻弄されます。給与の上昇のみならず、福利厚生を充実させることで、既存社員の定着を図ったのです。実際に福利厚生に関する費用は、法定福利厚生費と法定外福利厚生費の合算で、年々上昇しています。
 
同時に、採用した人材への投資である、教育コストの増加も企業経営に与える影響は小さくありません。多額のコストをかけて採用した社員、既存社員の一層の利益化に向けて、企業は教育という名の投資に力を入れているのです。教育費用に関しては、売上が減少傾向にある企業においても、減少幅に合わせた削減を行なわず、人材育成の一環として一定以上のコストを捻出する傾向にあるとの調査結果もあります。

更に向かい風となりそうなのが、2015年の4月にも施行が目される派遣法の改定です。変動費化に有効とされ多くの企業が利用していた、派遣スタッフに関して、正社員との格差を是正するための法改定が進んでいるのは周知のこと。2012年の改正法についで、更なる変更が予定されていることを念頭に置きましょう。

日本国内に5200万人いると統計される労働者のうち、いわゆる非正規雇用の労働者数は38%の1970万人を占めています。そのうち115万人と推定される派遣社員について、人件費を増大させる可能性を含んだカタチで、雇用が変わろうとしているのです。非正規社員の正社員化という動きが進むことで、人にかかるコストが増大しはじめたのが現状と考えられるでしょう。

<ライター:城戸内 大介>

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