クラウドソーシング活用のメリット 6|人件費の変動費化・人的リソースの流動化で実現する、一歩先の企業経営。

2014年11月21日

先行きの不透明な時代を乗り切るための経営手法として、「人」と「人に関する費用」の流動化を考える連載6回目。前回は「短期的な人件費の流動費化手法」の具体例として、賞与の業績連動化や成果配分制度、年俸制の導入について考えてみました。続いて、中長期的な手法について取り上げてみます。

特集06

中長期的な取り組みとしての人件費の変動費化。

第5回で考えた短期的な人件費の変動費化から一歩進めて、中長期的な取り組みについて検討してみましょう。短期的な取り組みだけではなく、中長期的な取り組みおよび賃金以外の取り組みを上手く組み合わせて運用することが、企業経営に効く総額人件費の流動費化につながることになります。

■ポイント制退職金の導入
これまで一般的に実施されてきた退職金制度は、最終給与比例方式(退職時給与×勤続年数に応じた支給率)でした。終身雇用が崩壊した現代において弊害が薄まる可能性はありますが、依然として給与や勤続年数の増加により退職金コストが増大するというリスクを抱えています。会社への貢献度の反映という観点でみると不十分な制度だという指摘もあるようです。そこで導入され始めたのが、ポイント制退職金。

◎給与や勤続年数による退職金コストの増加を回避できる
◎在職中の貢献度を反映できる
◎中途入社者に不利益が少ない
◎退職金の状況を従業員が把握できる

などの特徴があるとされています。

この制度を取り入れる際、ポイント付与の条件に等級(職務)ごとの点数を勘案し、一般社員と管理職に差をつけるなどの工夫をすることがより効果的なようです。能力主義を明確にし、会社への貢献度が高く反映される仕組みにするということ。

■ストック・オプション
一般化しているストックオプション制度もまた、長期的な取り組みのひとつと考えられます。特にストック・オプションによる新株予約権(自社株購入権を含む)であれば、企業の長期業績に連動する報酬になるため、より企業業績の向上にモチベーションが働くのは既知のこと。

■日本版ESOP
ポイント制退職金、そしてストック・オプションと同時に検討できる中長期の変動費化手法として、日本版ESOPも挙げられます。制度化運用されているアメリカやイギリスの定義によれば、ESOPは雇用者株式による退職・年金支給制度です。日本においては一種の金融スキームと解釈され、退職給付型と従業員持株会活用型に大分されています。どちらのスキームを利用するにしても、先に上げたポイント制退職金と同じように貢献度に応じた点数付けを意識することで、有益な手段になるのではないでしょうか。

前回・今回と、賃金を基にした変動費化方法を考えてきました。次回はもうひとつの方法である、賃金以外の取り組みについてまとめてみます。

<ライター:城戸内 大介>

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